☆ぼんやりとしたファン(^_^;)
芥川龍之介の遺書に「ぼんやりした不安」と自殺の理由が記されていたのは有名だが、一説には狂言自殺するつもりが発見が遅れたためともいう。
金曜午後からの投資市場の沈滞感は、このぼんやりとした不安によると思う。英国のEU離脱ですぐに何か変わる訳ではない。これまでも何度か書いてきたように、実際の離脱派最短でも2年後である(実際はもっと掛かるだろうが)。このことは、恐らく投資家も理解してはいるが、何だかもやもやする気分になっている。
英ポンド円は一時133円台まで下がった。ここまで下落すれば買いが入るものだが、限定的な買いしか入らず、じり安になっている。日本時間昨日朝からの政府日銀の会見、昨日15時過ぎに英国財務相会見、本日午前2時半にECB年次フォーラムの発言などの内容が伝えられても市場の反応は薄かった。どれも具体性を欠くものだったが、今の時点でそれぞれ国のレベルでは迂闊なことは言えないのは明らか。
そうしている間にも、英国で再選挙を求める請願が350万件集まったり、離脱派が提示していたEUへの拠出金額が間違っていたり、スペイン総選挙は与党が勝ったりしている。スペインで野党が勝利するとEUが支持している緊縮財政を破棄される恐れもあったので、この点はEU幹部もやや安心しているところだろう。ただし、不景気な国で金融政策は出来ない、財政出動も出来ないでは、景気回復の政策が出来ないのも確か。
昨夜は欧州・米国とも株安・英ポンド安で終わった。早朝の為替は昨日よりやや円高だが小動き。日経平均先物CMEは-159円、SGXは+75円、寄り付き前注文は10株の売り越し、原油価格はWTIが1bbl/46.6米ドル台、Brentが48.1米ドル台、金先物は高値安定の1oz/1328.4米ドル台。
今日の東京株式市場は、反落して値を下げた後揉み合いと予想する。欧州タイムではEU協議が開催される予定だが市場の眼は冷たいだろう。EU>抜けると決めたなら早く抜けな、英国>準備があるしぃすぐにはムリ( ´−`)、で会議は踊る・会議は進まずなのは間違いない。これは英国が正しい。EU離脱後の青写真作った上で、それを元に協議しないと時間が掛かるだけ。
☆19時半更新
東京株式市場は、日経平均が-214円で寄り付いた後、一時-300円を超える下げ幅となったが、その後上昇し10時半過ぎには一度プラ転したものの、結局-50円で引けた。後場は+20円で始まり、プラスを維持したまま+14円で取引を終えた。為替は前日よりはやや円安だが、方向性のない動きに終始した。
欧州タイム序盤は、欧州株の好調を受けてリスク回避モードがやや後退し、円安が進んだ。しかし、株が上げ渋るにつれて、米ドル円、クロス円とも上値は重くなり、円高傾向に振れている。ダウ平均先物はプラス、原油価格も持ち直しているほか、金先物も上げ幅を縮めている。明日までEU首脳会議が開催されているが、朝の更新で述べたように結果については期待出来ない。今日の米国株も反発して始まるだろうが、大きく上げることはないと予想する。
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